社内コミュニケーションとしての社員旅行の活用方法!

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一昔前までは、どの会社も1年に一回慰安旅行または社員旅行などを行なっていました。

しかし、近年、社内コミュニケーションの一貫として、社内イベントを企画しても参加者が増えないという理由から、休日を使ったイベントをはじめ、社員旅行を行う会社は近年減ってきていると言われています。

しかし、景気がのぼり調子の昨今は社員旅行を積極的に行う会社も増えてきており、実際に社内コミュニケーションの活性化に繋げている会社も多く見受けられます。

本記事では、そんな社内コミュニケーションの活性化のために、どのように社員旅行を活用すべきかについて深く考察していきたいと思います。

社内イベントとして社員旅行の実施率は約半数!?

2014年6月に産労総合研究所によって2,000社を対象に行われた「2014年社内イベント・社員旅行等に関する調査」によれば、約46%の会社が社内イベントとして社員旅行を行なっているそうです。

1994年の88.6%と比べると、半分程度になってしまっていますが、現代の風潮を考えると「まだ社員旅行をやっている会社が46%もあるんだ」という印象を受ける思います。

また、驚くべきことに社内イベントとして一般的な「ボウリング大会」や「ゴルフコンペ」「納涼大会」「食事会」「社内運動会」などよりも「社員旅行」を開催している企業の方が群を抜いて良いという結果になっています。

さらには、同調査によれば社員旅行の参加率は平均で60.5%と非常に高いということが分かりました。

宿泊を伴うため、「会社の人と一泊したくない」などの意見も多い中、なぜ社員旅行を開催する企業が多いのでしょうか?

実は同調査の他の質問に対する回答を見てみると、その理由がわかります。

実は社員自身もコミュニケーションを取りたがっている人が多い!?

20歳以上の会社員618名を対象に行なった、社内イベントに関するある調査結果によると、全体の約58%が社内イベントを「人と直接会って話ができる良い機会」とポジティブな捉え方をしていることが分かりました。

また、同調査によれば、参加したいイベントの条件としては、「感動」や「豪華」「話せる」といったものが多く、参加したくないイベントの条件としては「自分の手で作り上げる社内イベント」という意見が多く上がっています。

これにより、社会の風潮は「社内イベントの参加者が減っている」と言われつつも、実際は半数以上の社員が肯定的な味方で社内イベントを捉えており、イベント次第では、参加したいと思っているということが分かります。

そう考えると、社員旅行というものを社員の方が心のそこから嫌がっている訳ではない、社会の風潮だけがすべてではないということが分かると思います。

むしろ、社員旅行は、同じご飯をたべて、同じ感動を共有し、しっかりとコミュニケーションがとれるという意味では、他のイベントよりもより社内コミュニケーションの活性化には有効だということが分かります。

なぜ社員旅行は敬遠されるのか?

では、なぜ1994年は88.6%もあった実施率が今現在は半分以下に落ち込んでしまっているのでしょうか?

その原因は主に次の3つです。

  • 不景気(バブル崩壊からの失われた20年)
  • 社会の風潮(若者の飲み会離れ、ゆとり世代、コミュニケーションの希薄化など)
  • 社員旅行の内容

それぞれ一体どのようなことが原因となっているのかを詳しく解説していきます。

不景気

2014年6月に2000社に対して産労総合研究所が行なった「2014年社内イベント・社員旅行等に関する調査」によると、社内レクリエーション事業に対する費用の補助を行なっている会社は84.8%とほとんどの会社が、なんらかの補助を行なっているそうです。

日本はバブル崩壊後失われた20年と言われるほど、不景気が長く続きました。

最近になってやっと経済が上向きになってきており、今後20年は日本の好景気時代が予想されています。

不景気になればなるほど、やはり経費削減の一貫として真っ先に削られるのが社内イベントです。

そのため1994年から社員旅行を実施する会社が大幅に減った背景にはそういった経済的事情が大きく絡んでいると考えられます。

社会の風潮

ひと昔前と比べて、永年雇用という考え方が一般的でなくなったり、不景気の時代に生まれ、不景気の時代を見て育った若者世代の飲み会離れや、SNSの爆発的な普及によるコミュニケーションの希薄化、コミュニケーション力の低下など、社会の風潮の変化によって、そういった会社のイベントへの参加を「面倒だ」と感じる人が増えてきたというのも社員旅行の実施が大きく減った理由の一つだと考えられます。

社員旅行の内容

通常、時代のニーズに合わせて社内イベントは変化していくべきものです。

例えば、今まではビジネスとプライベートを分けるような習慣があまりなかったり、飲みニケーションが当たり前でしたが、今現在は飲みニケーションは当たり前ではなく、さらにビジネスとプライベートをドライに分けるのが当たり前な時代です。

そのため、自分の仕事の時間を削ったり、休日などを削ってまで行うのであればそれ以上の「学び」や「体験」「感動」を得たいという思いを持つ人が増えてきていると考えられます。

社員旅行は内容次第!

先ほどご紹介させていただいた調査結果を見ても、今は社会の風潮として「あまり社内イベントに参加したくない」という人が増えているのにも関わらず、約半数以上の方が社内イベントに対して肯定的な見方をしていることが分かります。

そのため、社員旅行に時代の要請に応じて普段はできないような「学び」や「体験」「感動」を味わえるような内容を盛り込むことで、より多くの方が参加したいと思える「社員旅行」が作れるのではないかと考えられます。

例えば、社員旅行中は別々に動くのではなく、グループ分けをして、そのグループで一つの目標を達成するといった内容を盛り込んで見たり、業務に活かせるように普段は入れないような工場見学をしたり、またはクルージングなど普段はあまりできないようなイベントを盛り込んだりすると、より時代の要請に近い社員旅行になるのではないかと考えられます。

一番ダメなのがマンネリ化や豪華さなどにかける手作り感ですので、ぜひ、みなさんの会社でも「学び」や「体験」「感動」が味わえるような仕掛けを社員旅行のプログラムに加えてみましょう。

それだけで、参加率が変わるかもしれません。ぜひ本記事の内容をご活用してみてはいかがでしょうか。