法事(法要)の際にはどんな料理が適切?

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故人の一周忌や、三回忌など法事(法要)などの際には、親族や友人などが集い、行事の後には会食が執り行われることが多いと思います。

そこで悩んでしまいがちなのが「どんな料理や食事が適切なのか?」です。

結論から言えば、法事(法要)の料理にそこまでこだわる必要はありません。

近年では、法事(法要)の料理や食事に意識的にこだわることは少なく、むしろ故人が生前大好きだったメニューやお寿司、仕出し料理・弁当、懐石料理、ケータリングなど料理や食事を慣習にとらわれず、自由に提供している場合がほとんどです。

むしろ近年では、料理や食事の種類よりも予算を気にされる方の方が多いそうです。

しかし、中には最低限のルールは抑えて起きたいという方もいらっしゃると思います。そこで、本記事では、法事や法要などの会食にはどのような料理や食事が適切なのか、また実際にどのようにして料理や食事を用意すれば良いのかをご紹介いたします。

法事(法要)の際の料理や食事の基本ルール

主に次のような儀式が法要と呼ばれ、法要の後には故人を偲び、多くの場合は法要後に会食が執り行われます。(※会食は必ず行うわけではありません。引き出物やお弁当などをお渡しするだけの場合もあります)

初七日故人の死後七日目に行われる法要行事
四十九日故人の死後四十九日目に行われる法要行事
一周忌故人の死後一年目の命日、もしくはその近辺に行われる法要行事
三回忌故人の死後三年目の命日、もしくはその近辺に行われる法要行事
七回忌故人の死後七年目の命日、もしくはその近辺に行われる法要行事

法事(法要)後に僧侶と一緒にいただく食事を「お斎(おとき)」と言います。通常お斎では、故人が亡くなってから四十九日法要までは、殺生などを連想させる肉・魚類を使わない「精進料理」を食べるのが法事(法要)の際の食事の基本ルールです。

四十九日法要以降は「忌明け」となり、精進料理から普通の料理に戻します。これを「精進明け」と言います。

法事(法要)の際の料理や食事のタブーとは?

結婚式で忌み言葉や重ね言葉などがタブーとされているように、法事(法要)の際の料理にもタブーがいくつかあります。

基本的には次のような「お祝いを連想させるもの」「次につながる意味のあるもの(※弔事は不幸な事なので、この不幸をここで断ち切らなければなりません。そのため「つながる」「まわる」「結ぶ」などつながる意味のあるものは避けます)が法事(法要)の料理のタブーとされています。

お祝いを連想させるもの
  • 鯛(「めでたい」という縁起物)
  • 伊勢海老
  • お蕎麦(「細く長く」という縁起物)
  • 桃の花 ・桜の塩漬け など
つながりを連想させるもの
  • まわし切りをした食材
  • 結びこんにゃく など
紅白の色使い「紅白」は昔からお祝い事の象徴とされてきました。そのため、赤と白が連続して並ぶような料理の盛り付けや配膳、紅白の食器や敷き紙なども避けた方が良いと言えます。
派手な色使い故人を偲ぶことが目的であるため、あまり明確な基準はありませんが、派手な色使いや華やかな装飾(金箔や金粉、赤系)の料理は不適切だと言えます。

法事(法要)の際の料理・食事を用意する方法

法事(法要)の会食は「どこで行わなければならない」という決まりはないため、次のように様々な会場で行われます。

それぞれ次のように料理を用意するケースが考えられます。

お寺の中の大広間出前のお寿司や仕出し料理・弁当、ケータリングを注文する。
故人の自宅など・出前のお寿司や仕出し料理・弁当、ケータリングを注文する。 ・自分で作る
ホテルの宴会場その場で料理を注文する
飲食店(日本料理店など)その場で料理を注文する

ホテルの宴会場や飲食店などが会場の場合には、その場で料理を注文すれば問題ありません。

お寺の中の大広間で行う場合には、料理を注文する必要があります。

また同様に、自宅で行う場合も、自分で作ることは稀で、大抵の場合は、出前のお寿司や仕出し料理・弁当、ケータリングを注文してしまうことの方が多いです。

また、法事(法要)の際には、来ていただいた方への接待など、何かとやることが多く、忙しいため、法事(法要)の際の料理・食事は自分で作るのではなく、ホテルや日本料理店など飲食店に直接行くか、注文してしまうのが楽です。

法事(法要)の際によく注文される料理・食事

法事(法要)の料理・食事には基本的なルールがありますが、先程もご紹介したとおり、最近ではあまりそういった慣習にこだわらなくなってきています。

では、一体最近では法事(法要)の際にどのような料理・食事を注文する方が多いのでしょうか。主に次のような料理・食事を注文される方が多いです。

出前寿司一番一般的に注文されているのがお寿司です。中には茶碗蒸しやお吸い物などがついている場合もあります。もし法事(法要)料理に困ったら、とりあえずお寿司と茶碗蒸しとお吸い物を注文しておきたい料理です。
仕出し料理・弁当「仕出し料理」とは、注文に応じて作り配達される料理の事です。イメージとしては「幕の内弁当」のように色とりどりの料理が提供されます。仕出し料理や弁当も一般的によく注文される料理・弁当の1つです。 費用は業者によりますが、後述の懐石料理や会席料理ほど高くはありません。そのため、出前寿司と仕出し料理もしくは弁当を用意しておけば、法要(法事)の料理として十分といえるでしょう。
懐石料理一汁三菜を基本とした華やかな料理です。お茶を楽しむことを目的とした料理です。懐石料理を頼むと、それだけで一気に会食の場が華やかになりますが、出前寿司や仕出し料理・弁当に比べて少し値段が高くなります。
会席料理一汁三菜を基本とした華やかな料理です。お酒を楽しむことを目的とした料理です。会席料理を頼むと、懐石料理と同様に会食の場が華やかになりますが、少し値段が高くなります。
ケータリング仕出し料理や懐石料理、会席料理などを頼むと、基本的には日本料理が出てくる一方で唐揚げやエビフライ、ハンバーグなど子どもが好むような料理はあまり出てきません。子どもが沢山いらっしゃるようであれば、ケータリングサービスを活用するのもおすすめです。予算的にも低く押さえることができるのもケータリングサービスを利用するメリットと言えるでしょう。

法事(法要)の際の料理・食事の相場とは?

法事(法要)の料理・食事の相場は1人3,000円〜5,000円と飲み物代(※お酒を含む)です。

また、当日に僧侶の方が会食を辞退された場合には、「御膳料」を渡すのが通例です。

御膳料の相場は約5,000円〜20,000円程度です。

こちらの費用も料理・食事の費用として忘れずに計算しておきましょう。

まとめ

いかがでしたか?最初にご紹介したとおり、近年はあまり「精進料理」という慣習にこだわって料理・食事を注文されることはあまり無くなりました。

むしろ、慣習にこだわりすぎるのではなく、その場にいらっしゃる方が気持ちよく食べていただけるようなお食事を用意することを心がけていれば問題ありません。

本記事では最低限のルールについてご紹介しておりますが、もし慣習を最低限守りたいという方は、本記事を参考にしてご料理や食事の準備をすすめてみてください。